うちの元気な遊び相手


うちの元気な遊び相手


 バタバタバタと音がした。
 庭を見ると、うちの猫とシマシマシッポが走っていく。

 ――あはは、遊んでるんですか。元気……ですね?

 シマシマシッポは元気よく走っているのだけれど、うちの猫はそれに追いつけていない。

「なんなのよ、もう!」

 という顔で、モタモタからだを動かしている。
 最後には、立ち止まってしまった。

 シマシマシッポはまだ遊び足りないようで、おしりをフリフリしながら周囲を駆け回っている。
 うちの猫の顔だけが、それを追いかけている。
 からだは動かない。
「ふんっ!」と鼻をならして、べったり座り込んでしまった。

 ――体力ないですね……。

 子供の体力に、周りの大人がついていけないというのは、猫の世界でもよくあることなのかもしれない。


 裏庭ではボスが寝転んでいた。
 首だけ動かして、僕に挨拶をする。

「ボスは遊ばないんですか?」

 ぐったりしているようにも見えるし、もう遊んだあとなのかもしれない。
 お腹を触ってボスの「フゴフゴ」という鳴き声を聞いていると、シマシマシッポがやって来た。
 こっちでもまだ遊ぶつもりなのだろう。
 それを見て、ボスがのそりと立ち上がった。
 裏庭から隣の家のほうへ歩いていく。
 
 ボスが短かめのシッポをブルリと振る。
 するとシマシマシッポが駆け寄って、ボスのシッポにタッチする。
 ボスは気にせず歩いていく。
 少し歩いてブルリ。
 シマシマシッポはたまらなく気になってしまうようで、後を追いかけながら、タッチを繰り返していた。

「ふふ、遊んでもらえて良かったですね」

 声をかけると、シマシマシッポは何度か僕のほうへ戻ろうとする。
 だが、ボスのシッポの魅力には勝てなかったらしい。
 そのまま二匹は隣の家へ消えていった。




 別の日、僕が部屋にいると、玄関のほうから「ドカッ、ガコッ」という音が聞こえてきた。
 うちの猫が玄関のドアを開けようとしている音だ。
 
「はいはい、待ってくださいね。いま行きますよー」

 慌てて階段を降りると、うちの猫が玄関のドアの前でうろうろしている。

「遅いのよ! 私、外で遊びたいの!」

 という顔だ。

「はい、どうぞ」

 とドアを開けると、すぐに僅かなすき間から、うちの猫が飛び出す。
 しかし、数歩で立ち止まった。
 そして、耳をぺたりと寝かせて、家の中へ戻ってきてしまった。

 ――ええ? いま外に出たがってたのに、もう気が変わったんですか? そんなことってあります?

 少なくともいままでは、こんな行動はしてこなかった。

 ――どうしたんでしょう?

 とドアの外を見ると、玄関の前でシマシマシッポがちょこんと座っていた。

「あは、遊んでもらうのを待ってたんですか?」

 先程のうちの猫の表情を思い出す。
 耳を寝かせて、なんとなく、「もうヤダ……」という顔だったような気がした。

 ――まあ、遊ぶにしても限度はありますからね……。

 シマシマシッポには悪気がないとしても、うちの猫はうんざりしてしまったようだ。

「また今度ですよ」

 とシマシマシッポの鼻をつつくと、

「見て見て!」

 という様子で、生け垣にダイブしていた。
 ゴソゴソと生け垣をかきわけながら、離れていく。

 ――うんうん、シマシマシッポは元気ですね。いってらっしゃい。

 一緒にダイブしようということではないですよね……? と僕は思いながら、揺れる生け垣を見送った。

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小説家になろうに、猫のエッセイを投稿しています。
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うちのかわいいかわいい猫
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